2018年02月02日 User5OE736F さんの個別チャットログ


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[00:31:54] 世界の男、貴なるも賤しきも
[00:32:00] いかでこのかぐや姫を得てしがな、見てしがな
[00:32:08] と、音に聞きめで
[00:32:17] の傍の垣にも家のとにも居る
[00:32:22] 人だに、容易く見るまじきもの
[00:32:28] を、夜は安きいもねず、
[00:32:34] 闇の夜に出でても穴を抉り
[00:32:40] こゝかしこより覗き垣間見惑ひあへ
[00:32:46] り。さる時よりなんよばひ
[00:32:52] とはいひける。人の物と
[00:32:57] もせぬ處に惑ひありけども
[00:33:04] 何の効あるべくも見
[00:33:09] 。家の人どもに物をだに言はんとていひか
[00:33:15] くれども、ことゝもせず。傍
[00:33:20] 離れぬ公達、夜を明し日を暮す
[00:33:25] 人多かり。愚なる人は、「益
[00:33:31] なき歩行はよしなかりけ
[00:33:36] り。」とて、來ずな
[00:33:41] にけり。その中に猶いひけ
[00:33:46] るは、色好といはるゝかぎり五
[00:33:56] 思ひ止む時なく夜晝
[00:34:01] 來けり。その名一人は石作皇子
[00:34:07] 一人は車持皇子、一人は右大
[00:34:13] 臣阿倍御主人、一人は大納言
[00:34:18] 大伴御行、一人は中納言石上麿
[00:34:23] 、たゞこの人々なりけり。世
[00:34:28] 中に多かる人をだに、少
[00:34:33] しもかたちよしと聞きては
[00:34:37] まほしうする人々なりけれ
[00:34:43] ば、かぐや姫を見まほしうして、物も食
[00:34:48] はず思ひつゝ、かの家に行
[00:34:53] きてたたずみありきけれど
[00:34:59] かひあるべく
[00:35:09] 文を書きてやれども、返事
[00:35:15] もせず、わび歌など書きて遣れども
[00:35:23] かへしもせず。「かひなし。」と思
[00:35:28] へども、十一月十二月のふり
[00:35:33] ほり、六月の照りは
[00:35:38] たゝくにもさはらず來けり。こ
[00:35:43] 人々、或時は竹取を呼びいでて
[00:35:48] 娘を我にたべ。」と
[00:35:53] 伏し拜み、手を摩りの給へど
[00:35:58] 己がなさぬ子なれば、心にも從はずなんある
[00:36:03] といひて、月日を過す。かゝれば
[00:36:11] の人々、家に歸りて物を
[00:36:17] 思ひ、祈祷をし、願をたて、思やめ
[00:36:23] んとすれども止むべくもあらず。
[00:36:29] さりとも遂に男合せざらんやは。」
[00:36:34] 思ひて、頼をかけたり。強に志を見え
[00:36:41] りく。これを見つけて、翁かぐや姫にいふ
[00:36:46] いふやう、「我子の佛變
[00:36:51] 化の人と申しながら、こゝら
[00:36:56] 大さまで養ひ奉る志疎ならず
[00:37:00] 翁の申さんこと聞き給
[00:37:12] 」といへば、かぐや姫、「
[00:37:19] 事をか宣はん事を承らざらん
[00:37:22] 化の者にて侍りけん身
[00:37:30] とも知らず、親とこそ
[00:37:36] 思ひ奉れ。」といへば
[00:37:42] 翁「嬉しくも宣ふものかな。
[00:37:47] 翁年七十に餘りぬ。
[00:37:52] 今日とも明日とも知ら
[00:37:57] 。この世の人は、男は女に
[00:38:01] ふことをす。
[00:38:10] は男に合ふことをす